Screen Test Pro

目視でモニターを調整する方法と、測色計が必要な場面

著者 Screen Test Pro公開日

モニターの初期設定が、部屋の明るさや使い方に合っているとは限りません。明るさが強すぎたり、色が鮮やかすぎたりする場合は、まず基本設定を見直しましょう。モニター本体のボタンと調整ツールがあれば、約10分で4つの項目を確認できます。ただし、目視で整えることと色を正確に測ることは別です。

「キャリブレーション」が実際に意味すること

一般にキャリブレーションと呼ばれる作業には、設定を変える「調整」と、出力を測定する「特性評価」があります。調整は明るさ、コントラスト、RGBゲインなどを変えること。特性評価は実際の出力を測り、ICCプロファイルに記録することです。色管理に対応したソフトウェアは、その情報を使って色を変換します。目視で相対的な差は確認できますが、正確な特性評価はできません。

この区別は、目視調整で画面が明らかに良くなるのに、写真家が測色計を買う理由を説明します。どちらも合理的です。

正しく機能する4つの調整順序

最初に黒レベル。 黒に近い四角が背景とわずかに区別できるか確認します。暗すぎると陰影がつぶれ、明るすぎると黒が浮いて見えることがあります。ただし、多くのLCDでは「明るさ」が黒レベルではなくバックライトを調整します。項目の働きは説明書で確認してください。

次に白レベル。 白に近い四角をそれぞれ見分けられるよう、コントラストを調整します。明るい四角が背景に溶け込んだり、白に色がついたりしたら少し下げます。明るく見えるという理由だけで最大値にする必要はありません。

3番目にガンマ。 ガンマは暗部から明部への中間調の変化を表します。少し離れて縞模様と単色の領域を比べ、一般的なSDRのデスクトップ用途では2.2を目安にします。画面の拡大率やブラウザのズームが縞模様に影響するため、厳密な測定値ではありません。

最後にグレーバランス。 グレーは3チャンネルすべてが一致すべき色なので、グラデーション上で色かぶりが明瞭になります。暖色なら赤ゲインを下げるか6500 Kプリセットを選びます。暗い段階だけに色かぶりがあれば、チャンネル追従がずれています。OSDプリセットが利用可能な最善策であることが一般的です。

目視で判断するときの注意点

目は色の違いを比較できますが、光を数値で測る測定器ではありません。周囲の明るさや色に順応するため、見え方も変わります。

  • 色順応。 青みのある画面を2分見ると中立に感じます。視覚の白色点が自ら再調整され、調整中には不要な補正が起きます。色かぶりは最初の一目で素早く判断し、判断の間に中立と分かっている物を見てください。
  • 周囲効果。 同じグレーでも白背景では黒背景より暗く見えます。パターンがダイアログ内ではなく全画面なのはこのためです。調整時の室内照明も、作業時の照明に合わせます。
  • 記憶色。 肌、空、草を、測定ではなく記憶に合う時に「正しい」と判断します。記憶は暖色側へずれます。お気に入りの写真で調整しないでください。

この性質は目視を無用にせず、相対的にします。「2領域を区別できるか」には非常に有効で、「この白は本当に6500 Kか」には使えません。

測色計が必須になる境界

測色計は画面の光を測り、対応ソフトウェアとともに出力特性を記録します。ICCプロファイルは色管理に対応するOSやアプリで利用されますが、すべてのソフトに同じように反映されるわけではありません。次の用途では測定器による確認を検討してください。

  • 出力が画面を離れる。印刷、または較正済み画面で顧客が開くファイル。
  • 2台以上のモニターで色を合わせる。目視ではどちらが正しいか決められません。
  • 仕事として映像のカラーグレーディングや写真編集を行う。
  • 広色域パネルをsRGB作業用に抑える必要があり、未調整では全色が過飽和になる。

それ以外のウェブ閲覧、ゲーム、事務作業なら、4つの調整で見た目の改善の大半を得られます。違和感がある時に繰り返すのは妥当な保守方法です。

調整結果に影響する設定

パネルを疑う前に、上に重なる機能を確認します。夜間モードは時刻に合わせて暖色化し、SDR表示時のHDRはグレーを白っぽくし、テレビ風の「ダイナミックコントラスト」は場面ごとに黒レベルを動かします。以前のGPUドライバーの古いICCプロファイルが調整と競合する場合もあります。すべてオフにして調整し、必要なものだけ戻してください。

設定を整えた後は、グラデーションテストドット抜けテストで階調や均一性も確認できます。設定を変えても物理的な損傷が直るわけではないので、画面の調整と不具合の判定は分けて考えましょう。

参考資料

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