モニターのゴースティング、応答速度、モーションブラーを解説
ウィンドウを素早く動かしたとき、後ろに薄い跡が残ったり、文字がにじんだりすることがあります。ひとまとめに「残像」と呼ばれますが、画素応答の遅さ、オーバードライブ、画像の保持時間など、原因は複数あります。区別すると、どの設定を調整すべきか判断しやすくなります。
原因1:画素が遅い — 本来のゴースティング
LCDは液晶の状態を変え、光の通り方を調整します。切り替えには時間がかかり、その長さは変化前後の色によって異なります。製品の「1 ms」は特定条件のGtGやMPRTを示していることがあり、あらゆる色の変化を代表する数値とは限りません。一部のVAパネルでは、特に暗い色同士の変化が遅い場合があります。
次のフレームが来ても遷移が終わっていなければ、未完成の前フレームが軌跡として見えます。これがゴースティングです。物体より暗く、高コントラストの輪郭後方で強く、色の組み合わせにも依存します。そのためゴースティングテストは黒だけでなく、背景レベルを切り替えられます。
原因2:オーバードライブによるオーバーシュート
オーバードライブは、液晶を素早く変化させるため、一時的に駆動を強める機能です。強すぎると目標の明るさを通り越してから戻り、明るい縁や反転した色の輪郭が見えます。これをオーバーシュート、または逆残像と呼びます。暗い尾引きより目立つ場合もあります。
Response Time、OD、TraceFree、AMAなど、設定名はメーカーによって異なります。テストを動かしたまま1段階ずつ変え、尾引きが減り、明るい輪郭が出ない値を探してください。使用するリフレッシュレートが変わったら、もう一度確認しましょう。
原因3:画像の保持時間によるぼけ
通常のsample-and-hold表示では、次の画像に切り替わるまで同じフレームを保持します。目は動く物体を追い続けるため、保持中の像が網膜上で広がり、ぼけて見えます。画素応答が速いOLEDでも起こる現象です。黒挿入やストロボなどを使う場合は、保持時間の条件が変わります。
新しいフレームが十分に供給されるなら、60 Hzから120 Hz、240 Hzへ更新を速めると、保持時間によるぼけを減らせます。まずリフレッシュレートテストとOS設定を確認しましょう。ただし、ブラウザのフレーム周期だけでパネルの実際の駆動状態を断定することはできません。
ストロボ式バックライト(ULMB、DyAc、「MBR」)は、画像を保持せず短く発光して保持時間を直接減らします。動きは劇的に明瞭になりますが、暗くなり、人によってはちらつきが見えます。「物理は直せない」の例外ですが、初期状態で無効になるだけの明確な代償があります。
見え方の読み方
| 見え方 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 輪郭後方の暗い軌跡 | ゴースティング — 遷移が遅い | オーバードライブを1段上げて再試験 |
| 明るい、または反転したハロー | オーバーシュート — オーバードライブ過大 | 1段下げて再試験 |
| 黒に近い場面の暗いにじみ | VAの暗色遷移遅延 | 背景とリフレッシュレートを変えて比較し、製品の特性を確認 |
| 明確な軌跡のない均一なブラー | sample-and-hold — 物理 | 高いリフレッシュレート、または対応時はストロボ |
| すべて起きるが特定ゲームだけ | フレーム間隔やゲーム側の処理の可能性 | パフォーマンステストで端末を確認 |
目視の評価には個人差があります。数値で正確に比較するには、動きに同期した追従撮影やセンサー測定が必要です。一方、自分のモニターの設定を選ぶ目的なら、同じ条件で見比べることが役立ちます。テストパターンだけでなく、普段のゲームや動画でも確認してください。